月の満ち欠け ~月と女性の身体の関係~
3000年以上前から変わらずに伝えられている伝統予防医学であるアーユルヴェーダ。
サンスクリット語でAyu(生命の)Veda(科学)と訳され、わたしたちが健康に、そして幸福に過ごすすべを教えてくれています。
今回は、月の満ち欠けと月経周期の関係についてみていきましょう。
月の満ち欠けと月経の関係
月の満ち欠け、とても神秘的ですよね。
それほど月に興味がない方でも、空に浮かぶ月がきれいだなと思ったこと、一度や二度くらいはあるのではないでしょうか。
新月から約14日間かけて、まんまるのお月様、満月になり、
そして満月から約14日間かけて新月を迎える
月は約28~29日かけて満ち欠けを繰り返しています。
不思議なことに私たち女性が迎える月経周期も、この月の満ち欠けと同じく、
排卵から約14日間の黄体期のあと月経を迎え
月経から約14日間の卵胞期のあとに排卵を迎えるという
月経周期の理想は約28日周期です。
満月に出血を伴う月経を迎え、新月に排卵を迎えるのが理想とする自然の流れと考えられています。
ただ現代女性は、月経不順などの不調を抱えている方が多く、理想とする月経周期にならない方が多いのが現状ですね。
月経不調の原因
最近は、女性も仕事に忙しいなどの理由から、子供を産まない女性が増えてきています。
昔の女性より一生涯に迎える排卵の回数が多く、子宮が休まらないために身体に負担がかかり不調の芽がでやすいようです。
また、欧米的な食生活の影響から初潮を迎える年齢も早くなっていることも原因の一つと考えられています。
アーユルヴェーダでは、ナチュラルな自分に合った食事、生活を勧めています。
ライフスタイルを改善することで、身体の不調をより良く変えることができるとアーユルヴェーダは伝えてくれています。
ライフスタイルを改善すると聞くと、難しく捉える方多いかもしれませんが、
・朝いつもより少し早く起きてみる
・身体を温かいオイルでマッサージする
・ヨガなどの時間をつくる
・旬の野菜を食べる
などちょっとしたことで身体は変わっていきます。
まずは自分が取り入れやすそうなものから行ってみると良いかもしれませんね。
アーユルヴェーダが教える月経の過ごし方
世界最古の経典の一つ「ヴェーダ」の教えでは、月のサイクルは、女性の内なるパワー、生産力、母性などと深い関係にあると考えられています。
月は、水と地のエネルギー要素であるカファ(Kapha)ドーシャの象徴で、
満月の日は、カファエネルギーがMaxに高まります。
カファエネルギーが高まる満月の時期は、浮腫み、怠さ、倦怠感を感じやすくなります。
満月の日は激しすぎる運動は控えて、あまり動き回らず、ゆっくりのんびり過ごすことをお勧めします。
仕事をしているとなかなか休めないという方も多いかもしれませんが、仕事が終わったらできるだけ早く帰って、身体を温めてお休みする時間をつくりましょう。
インドでは、月経は子宮のお葬式といわれ、喪に服すように過ごすそうです。
月経を迎える満月の日はできるだけ、のんびり過ごすことを心掛けるだけでも今抱えている月経不調が解消するかもしれません。
またインドでは、女性の身体を象徴する名前に月が使われているようです。
Chandra Mauli(チャンドラ マウリィ)月の頂点=外陰部に繋がる血管
Chandra Mukha(チャンドラ ムクハ)月の顔=膣
と呼ばれ、月は女性の象徴として捉えらえているからかもしれませんね。
通常、子宮の大きさは、にわとりの卵くらいの大きさで、重さは110gくらい。
月経前になると、約2倍の220gまで大きくなるそうです。
4つの靭帯に支えられているだけの子宮はとっても不安定。
骨盤の歪みなど姿勢の悪さやストレスに影響されて、身体の変化についていけずに不調が出やすいのです。
瞑想や、オイルトリートメント、ヨガなどを取り入れて、穏やかな時間を意識的につくることが大切です。
アーユルヴェーダの教えを取り入れて、少しでも不調の芽が解消できる方が増えてくれれば嬉しいです。
鈴木まり
幼少期から続いた喘息、アレルギー体質を克服しようと15年程前からヨガを始める。体質改善を助けてくれた植物療法、ヨガ、アーユルヴェーダ、ピラティスで一人でも多く、健康で輝き、本来の自分らしく生きる人が増えてほしいとBody care salon USASにて千葉を中心に普及に努めている。
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