身体にも地球にも優しいヘナ~持続可能な地球のためにサスティナブルな染料を~
世界最古の伝統予防医学アーユルヴェーダ。
母なる存在で、わたしたちが健康に、そして幸福に過ごすすべを教えてくれています。
2年前に行った南インドのケララ州にあるアーユルヴェーダの病院では、ドクターの診断を受け、そのドクターの診断による治療の一環としてヘナの処方を受けている方がいらっしゃいました。
ヘナはアーユルヴェーダでも万能薬として昔から重宝されていたそうです。
クレオパトラも愛したヘナ
ヘナは、インドや中近東などの熱帯地方に自生する植物です。
日本では、シコウカ(指甲花)、ツマクレナイノキとも呼ばれています。
古代エジプトでは、世界三大美女・クレパトラも、ヘナを愛用していたことで有名です。
美容を愛するクレオパトラが、頭髪、爪、手足の彩色などにヘナを使っていたそうです。
消炎作用があるヘナは美容だけでなく、傷、火傷、打撲、殺菌、咳、吹き出物、にきびなどの皮膚病の予防としても、医学がまだ発達していない時代に薬として使用されていたそうです。
その後、原産国のみならず、欧米や日本でも広く愛されるようになってきました。
結婚式などのお祝い事にも欠かせないメヘンディ
インドでは結婚式のときに花嫁、花婿、参列する女性たちも、手足をヘナペーストで花やレースのような模様を描く、ヘナタトゥーという習慣が昔からあります。
「メヘンディ・ラ-ト(メヘンディの夜)」と言われ、結婚式の数日前~前日に手足をヘナ染めする有名な結婚式の儀式の一つです。
ヒンドゥー教の富と繁栄の女神・ラクシュミーもヘナを愛していたことから、メヘンディは幸運をもたらしてくれると結婚式で使われるようになったそうです。
自然な染料ヘナで染めているので、2週間くらいで模様は消えてしまいます。
日本でも今、メヘンディをやってもらえる場所ができてきているようです。
お肌にも良くて気軽にできるので、一度やってみたいですね。
子宮の働きを整えてくれるヘナ
ヘナの葉に含まれているローソニアアルべという成分が肝臓の毒素を排出し、ナフトキノンという成分が子宮の働きを整えてくれると言われています。
日本では、科学物質の入ったカラーリング剤やシャンプー、ボディソープなどがたくさん普及されています。アメリカで使用禁止の成分が日本では使用されている物質がたくさんあるんだとか…。
皮膚を通して、有害科学物質は体内に吸収され、肌から吸収された毒は排出されにくく、10%しか排出されないそうです。
体に吸収された毒はどこにいくのか…
脂肪の多い柔らかい場所に溜まりやすく、女性は子宮に溜め込みやすい傾向があるんだとか…。
生殖機能に悪影響を及ぼすことを考えると、肌に触れるものは科学物質が入っていない自然なものを選びたいですよね。
月経不順や月経痛で悩んでいた方もヘナ染めを続けて、月経の不調が改善したという声がたくさん挙がってきているそうです。
白髪も染めてくれるだけでなくトリートメント効果も大
ヘナの葉にはローソンという酸化赤色色素成分が含まれていて、毛髪の主成分ケラチン(タンパク質)に絡むことで白髪を染めることができます。
また、髪に被膜を形成しトリートメント効果も期待できるので嬉しいですよね。
私も2,3年程ヘナ染めを続けていますが、髪の質が良くなり艶がでてきました。
頭皮は顔の皮膚と一枚でつながっているせいか、髪をヘナ染めした次の日は、化粧水をつけるのに触った顔の皮膚がいつもよりツルっとしているので驚きます。
未来の地球のためにも
ヘナはアーユルヴェーダで考えると冷性。
身体を冷やしてくれ、鎮静効果が期待できます。
熱帯地方で採れることを考えると納得できますよね。
パソコンの使いすぎや、頭で考えすぎてしまうことが多い現代人。
使いすぎている頭をクールダウンしてあげるのにとても良いです。
また、毎月白髪染めを、科学物質の入ったカラーリングからヘナに変えるだけで、頭皮にも地球環境にもやさしくなります。
持続可能な地球のことを考えて、ヘナ染めに変えてみるのもいいかもしれませんよ。
アーユルヴェーダの教えが、一人でも多くの方の心と身体の健康を助ける手助けになれば嬉しいです。
鈴木まり
幼少期から続いた喘息、アレルギー体質を克服しようと15年程前からヨガを始める。体質改善を助けてくれた植物療法、ヨガ、アーユルヴェーダ、ピラティスで一人でも多く、健康で輝き、本来の自分らしく生きる人が増えてほしいと USASウシャスを主催。千葉を中心に普及に努めている。
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